工房に響く、甲高い鎚音。一瞬の静寂。そして、再び激しい鎚音。そこには、真っ赤に熱せられた金属と、その形と温度を見極める、職人の鋭いまなざしがあります。「ロートアイアン、ロートアルミ」は、職人が、熟練の技術で鍛え上げ、仕上げる工芸品です。「ロート」とは「wrought」と綴り、「work」の過去分詞形。つまり、「打って作った」「念入りに仕上げられた」という意味を持ちます。古くからヨーロッパでは、装飾性に富んだデザインのアイテムが製作され、住まいに採り入れられてきました。職人が、一瞬一瞬の判断で叩き、曲げ、形をつくり、ようやくひとつの「メタルワーク(金属の製品)」が出来上がります。「work」は、「仕事」そして「作品」という意味を持ちます。職人が技と魂をこめて作り、世に送り出す製品は、職人の「仕事」であり、「作品」なのです。

製作方法は大きくわけて4つの分野から構成されています。「炉で熱する」「叩く」「曲げる」「溶接する」これらの4工程の組み合わせでパーツをつくり製作を進めていきます。硬く冷たい鉄、そこに職人によって叩き込まれたハンドメイドならではの暖みのある表情。その熟練の技が繰り返され他では見ることができない、
あなただけのオンリーワンが生まれる。伝統的なヨーロピアンスタイルから、独創的なデザインまで、あらゆるイメージを具現化してご提供致します。

ロートアイアン手法の中でも華のある手法で、意匠的に形状を変化させる場合や分厚い部材を扱う場合に無垢鉄をまず「炉」で熱します、
火床のなかで赤みを帯び生が宿りはじめた鉄の表情がとても魅力的な光景です。

炉で熱する作業と平行して行う作業である「叩く」。職人が振るう鎚の音は鉄と会話するかのように響き渡ります。技と経験によって必要に応じて
炉で熱する作業と叩く作業を何度も繰り返し形を変形させていきます。

ロートアイアンのデザインの善し悪しはほとんどが「曲げ加工」によって決まるといっても過言ではありません。
よって職人の感性とデザイナーのイメージの合致が重要です。そこから美しく繊細で、時に大胆で重厚感あふれる曲線が生まれます。

ひとつずつパーツを作り終えたら、それぞれを「溶接」していきます。溶接すると「盛り」ができてしまうので、盛りの見えにくい位置にしたり、
ベルトで覆うなどデザイン的な配慮が必要になります。